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パワーハラスメントの3つの要素について

こんにちは。社労士の中村翔太です。
先週紹介したパワーハラスメントの3つの要素についてそれぞれ説明します。
まず①「優越的な関係を背景とした言動であって」ですが、優越的な関係と表記があり上司などは容易に想像がつくかと思いますが、これには実は同僚や部下も含まれています。
例えば、ある業務を行う上で部下の方がその業務について詳しく協力をしてもらえなければ業務が進まないことなどが想定されます。このような例です。

次に②「業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより」ですが、社会通念に照らし、当該言動が明らかに当該事業主の業務上必要性がない、又はその態様が相当でないもののこといいます。具体的には以下のようなもの等があります。
・ 業務上明らかに必要性のない言動
・ 業務の目的を大きく逸脱した言動
・ 業務を遂行するための手段として不適当な言動
・ 当該行為の回数、行為者の数等、その態様や手段が社会通念に照らして許容される範囲を超える言動
これを判断するには当該言動の目的、当該言動を受けた労働者の問題行動の有無などを総合的に考慮することになります。

最後の③「労働者の就業環境が害されるもの」は当該言動により労働者が身体的又は精
神的に苦痛を与えられ、労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じる等当該労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることを指す。
となっています。分かりやすく言い換えればそのような行為により労働者が身体的又は精神的なストレスとなり、そこで働くことが不快と感じてしまい、仕事を十分に行うことができないような状態です

ただ、どのように感じるかは個人差がありますので、この判断には、「平均的な労働者の感じ方」、すなわち、同様の状況で当該言動を受けた場合に、社会一般の労働者が、就業する上で看過できない程度の支障が生じたと感じるような言動であるかどうかを基準とすることが適当である。とされています。

参考 事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)

パワハラは近年社会問題になりつつあります。また、万が一パワハラが頻繁に起きている職場では離職者の増加が考えられます。これは企業活動において大きなマイナスとなります。

パワーハラスメントに関して質問があればご相談ください。

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